少しずつ重力に対抗できる力を手に入れてくると、いよいよ
「一人で座れる」
ようになってきます。
だいたい月齢的には7〜8ヶ月と言われています。
一人座りの質
実はこの「すわる」という動作はレベルがいろいろあります。
椅子ですわる・床で座る だけでなく、
身体全体を丸めて座る
手をつきながら座る
身体を後ろに倒しながら座る
などなど、いろいろな形で座ります。
今どのレベルにいるのか?
座った状態で、何ができるのか?
という確認が重要になります。
二人の赤ちゃんを比べてみましょう。
左の赤ちゃんは、まだ座っているのがやっと
右の赤ちゃんは、座った状態で花を認識し、手を伸ばして探索しています。
この「リーチング」ができるかどうか?という事が非常に大切です。
座って手を伸ばせる(リーチング)
この「リーチング」という動作を行うためには、
- 視覚で対象物を確認
- それを立体視できているかどうか
- 手の到達する時間を計算
- 自分とそれの位置関係を理解、軌道を頭の中に描く
- 自分の重心が崩れないように調整
と難しい課題が必要です。
最近は「ただ座っているだけ」で活動ができない。
という子も増えてしまっているようです。
そういう赤ちゃんは「すわるだけ」で精一杯。
なので、手を伸ばしたりなどの探索活動ができません。
なぜ座っている力が不十分のまま、座ることを覚えてしまうのか?
それは、座らされる機会が多すぎるからです。
最近は、赤ちゃんを座らせておく椅子がありますが、そのせいではないかと言われています。
これだと、「安定して座らせる」機能はあるのですが、「探索活動」には向いていません。
確かに、「食事」のときはかなり便利で重宝します。
ただ、これで「すわる練習」をすることはしないでください。
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座る前に必要な動作
やはりそれは、寝返りから始まるうつ伏せでの探索活動です。
うつ伏せで、片手で身体を支えて、おもちゃに手を伸ばしたりしていくうちに、身体を支える機能が向上していきます。
座っていてバランスを崩すようなら
バランスを崩しても問題ないありません。
自分の力で座って、バランスを崩すことで、自分自身の
重心の取り方
を覚えていきます。



その反応を
「立ち直り反応」と呼びます。
ちょうど、視覚と触覚が統合されてくる時期なので、
「見たものに手を伸ばして掴む」
という、自分からバランスを崩す練習をしていく事ができます.
自分の重心移動だけでなく、
手を伸ばした時に重心をコントロール出来るか?
手を伸ばして、物を持ち、物の重さが加わってもコントロール出来るか?
という機能がどんどんついてくる時期です。
それが、安定して座らせてもらえる「赤ちゃん椅子」に座ってしまうと
「練習にならない」
ので注意しましょう。
座って、バランスを崩すのも練習です。
バランスが崩れる感覚がないと、バランス練習にならないので、安定した環境を与え続けるのも考えものです