おはこんばんちは。wonderesです。
今日は、アメリカで生じた「オピオイドクライシス」について説明します。
オピオイドという「鎮痛剤」の副作用による落とし穴…
日本はオピオイドを使うことは少ないですが、
しっかり学んでおきましょう。
オピオイド危機とは?鎮痛剤の副作用と落とし穴を検証
「オピオイドクライシス」
ご存知でしょうか?
アメリカでは大問題となっており、
2016年7月からの1年間に
「オピオイドの過剰摂取」
による救急科受診者数が14万人を超えたようです。
なんと、前年比で30%増!!
死者も多く出てしまっています。
なんと、交通事故を上回る1日130人以上…
2017年の1年間では、
- 170万人以上の精神障害を引き起こし
- オピオイド乱用者は1140万人超
オピオイドは「鎮痛薬」の一つで、アメリカでは一般的すぎる処方薬。
日本ではあまり馴染みがありませんよね?
なぜでしょう?
日本とアメリカの「鎮痛」の違い
病院へ行って、
『痛み止めです』
と処方される薬は、日本では
- ロキソニン
- セレコックス
- カロナール
が一般的。
NSAIDsや、アセトアミノフェンと呼ばれる「侵害受容性疼痛」に対する薬です。
一方、
アメリカでは、脳に直接作用する
「オピオイド」
が一般的に処方されるようです。
痛みに対する対処として、
日本 :局所から除痛
アメリカ:脳から除痛
しかし、オピオイドには
「依存性」
という大きな弱点があります。
オピオイドは痛みだけでなく
- 精神的苦痛
- 社会的苦痛
- スピリチュアルな苦痛
にも作用し、あらゆる辛さを改善させてくれます。
すると…
「除痛」とは異なった目的での使用
- 鬱の緩和
- 不安の解消
- 倦怠感の緩和
などにも使用されるようになってしまい
依存
へと進んでいってしまいます。
オピオイドはアメリカでどう使われてきているのか?
オピオイドは、麻薬性化合物「アヘン類縁物」です。
なので、もちろん「常備薬」ではなく「専門医」での使用でした。
しかし、1995年に「オキシコンティン」が開発され、
医師の処方箋があれば、誰でも近くの薬局で「オピオイド」を手に入れられるようになりました。
「安全で、常用性が低い(safer less addictive)」
と言う「嘘の」キャッチフレーズとともに…
このキャッチフレーズは実態とは異なるとされ、6億円を超える罰金を支払う騒ぎになったのですが…
後発薬品でさらに一般的に浸透します。
オピオイドの特徴
- オピオイドそれ自体には違法性はなく、偏頭痛・肩こり・腰痛・膝の痛みなどに有効である。一方、マリファナやLSDのような陶酔感・恍惚状態をもたらす効果もあり、依存性が強まる性質がある
- 気軽に医師が処方する傾向があり、通院が増えるたびに常用化が進む
- オピオイドメーカーの営業が接待攻勢をかけ、販路拡張している
- ネットでの転売が盛ん
- 比較的若い世代に犠牲者が集中
これに、
- リーマンショック
- アメリカでは国民皆保険制度がない
という背景により、ここまで大きな問題となったと考えられているようです。
リーマンショックで精神的・金銭的にに病んでしまった人たちが、
「痛み止め」という名目で依存性のある「アヘン類縁物」により一時的に現実から逃避をする。
それが常用化することで、依存して、死に至る…
未だ、問題の最中なのですが、大きな問題です。
オピオイドに代わるものは?
今、アメリカでは
- マインドフルネス
- 運動
が、オピオイドの代わりになる可能性があるということで流行しています。
運動は全身の炎症も抑制してくれますしね。